vol.85 子供の足について/講演報告

特定非営利活動法人アンジュ様(豊中市)よりご依頼いただき、研修会の講師を担当させていただきました。

Ange(アンジュ)様は、大阪府豊中市で障がいをもつ児童の放課後等デイサービスや居宅支援・介護、相談支援等のサービスを提供されています。また、従業者の資質向上や保護者の方々への情報提供の場として、研修会を開催されており、この度講師としてお招きいただきました。

コロナ渦のため、密にならないよう会場だけでなく、zoomを使用したハイブリッド研修会となりました。

障がいをもった子供たちのため、その親御さんや職員の皆様に「足」の大切さを知っていただくための内容となるよう準備を進めました。

今回のような対象者への研修ははじめてのことであり、経験としても浅い私ではありましたが一般的な考え方をベースに、そこからお子様の成長のため、発達のために「足」をどう理解していくべきかをお伝えしました。

 

 

【タイトル】

『足と歩行の大切さ』

 

【内容】

1)足と身体の関係について

→足は身体の土台であり、地面と接する唯一の身体部位であるため、地面の情報を察知するセンサー機能をはじめ、上体をコントールするために常に努力を強いられています。「足」が変われば姿勢が変わり、動きが変わります。

2)足の機能について

→足にはどのような機能があって、どんな足が理想的なのか。硬い足と柔らかい足、硬すぎても柔らかすぎても問題が起こりやすいです。そして、子供の足とはどんな足なのか、どんな成長・発達をしていくのか、その成長・発達を促すために何が必要なのかなどについて触れました。また、足の機能障害である外反母趾や過度な扁平足・開帳足、マメやベンチ、それらの発生原因、対処方法などをご紹介しましたが、特に子供たちには「運動による感覚入力」や「運動体験」など足からの介入が重要であることをお伝えしました。

3)姿勢と歩行について

→扁平足は悪いものではありません。全身機能や姿勢・歩行の中で、扁平足が悪さをしているのかが重要です。悪さをしている場合、姿勢に大きく影響を及ぼし、その結果、歩行などの動作にもその影響が及びます。大切なのは、歩行に悪影響を与える機能が足にあるのかどうかです。そこには個別性があるため、きっちりと動作分析と機能評価が必要となります。

4)簡単!?エクササイズ紹介

→「足」を機能させるために何をするといいのか、とても難しことですが基本的な機能として持っておくべきものはなんであるのかをまとめました。後足部機能が非常に重要であり、姿勢にも足趾機能も影響を与えます。内在筋、ふくらはぎ、足部のアーチ形成などがキーワードとなったエクササイズを皆さんで体験していただきました。

5)靴について

→「靴選び」には本当に困ります。私も自分の足や身体機能に合った靴は探しきれていません。しかし、靴を購入する際に「必ず確認しておきたい機能」がありますので、それについて紹介しました。お子様の靴となると更に難しくなりますが、「サイジングとフィッティング」をベースに靴を選択し、更には「インソール」による姿勢・動きの調整・誘導・促通をすることで運動のきっかけとなればと考えます。

 

以上の内容について、わかりやすくかみ砕いてお伝えしたつもりですが、難しい部分もあったかと思います。

「発達・成長にはさまざまな感覚入力および運動が大切」

その中で、足部はとても重要な役割を担ってくれています。

子供に運動をさせないことは成長や発達を阻害することになります。

ただ、痛みや不快感があれば運動はできませんし、したくありません。

できることから、できる範囲から少しずつ経験値を増やしていくことが長期的にみても大切かと考えています。

 

 

足のことだけでなく、お体のことでお悩みであればみさせていただきますので、是非お問い合わせください。

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お電話

050-3699-1340

 

時間はあるようで刻一刻と過ぎ去っていきます。

お早目の一歩を踏み出されることを祈っております。

子供たちのために。

 

最後に

今回、このような機会をいただきありがとうございました。

ご紹介いただいた理学療法士の先生、Angeのスタッフの皆様、そしてご参加いただいた皆様及び保護者の皆様、今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

理学療法士

伊佐地 弘基

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