体幹機能の重要性は、多くの方が理解されているはずです。
ですが、その方法論はさまざまであり、本当に効果的なトレーニングは迷走しています。
私のこれまでの経験の中で、体幹に対するエクササイズの目的とその方法として機能的であり、効果的なものをご紹介します。
やり方が間違っていれば、効果は半減します。
動画と解説をみて、その方法論を理解した上で取り組んでみてください。
このページでは、「人が活動する上で必要な体幹エクササイズ」を紹介します。
じわっと汗の出る、地味ではありますがとても重要なエクササイズです。
☛更に高負荷なトレーニングを希望の方は、別ページにアクセスしてみてください。
①3month position breathing
四肢の空間保持をしながら、ゆっくり深く腹式呼吸(鼻から吸って、口から吐く)をみましょう。
ポイントは、尾底骨まで床に接地させるよう背骨はまっすぐとし、股関節は90°より少し深く曲げ、膝を軽く伸ばします。大腿後面のハムストリングスが伸張されている感覚があるといいです。
そして、下腹部の腹筋に力が入っていること(特に息を吐くとき)が大切で、大腿部前面の筋肉が疲れるようであれば、腹筋の筋力が十分に使えていないことになります。
呼吸は、連続10回を目標にやってみてください。
②Diagonal swing
息を吐きながら、右上肢を挙上、左下肢を下降させ、地面スレスレまで倒していきます。肘も膝もしっかり伸ばした状態で2~3秒保持して、元に戻します。この一連の動きは息を吐きながら行いますので、スイングする前にしっかり鼻から息を吸っておいてください。
次に反対側の手足を同じように対角線上になるようスイングダウンしていきます。
片側5回の計10回を2~3セットするとお腹に効いてきます。
③Plank back-up
プランク姿勢から、両膝をついてつま先を挙げ、体幹と骨盤を水平に保ちます。そこから息を口から吐きながらみぞおちを天井側に持ち上げ、背中を丸くします。息を吐ききったら、息を鼻から吸いながら元の水平姿勢に戻ります。
ポイントは、息を吐きながら下腹部の腹筋に力が入っていることを感じることです。
固定するだけのトレーニングは動きに生かされにくいので、動きの中で、呼吸をするの中で、体幹を使っていきましょう。
10回×1~2セット、やってみてください。
④Bear position breathing
体幹と上肢帯、下肢によるBear(熊)ポジションをとります。
四つ這い位から両手と両つま先の4点支持となります。
腰が反らないよう、腹式呼吸をゆっくりと行い、同姿勢をキープします。
特に上肢での床をプッシュする意識は重要です。上肢負荷が高まれば腹筋に力が入りやすくなります。
呼吸はゆっくりと5回行ってください。
⑤Two point balance motion
四つ這い姿勢から、対角線上の一側の上肢(手)と下肢(膝とつま先)で支持をして、反対側を上下肢をリーチします。リーチしたとき、脊柱の伸展を意識します。次に、リーチした肘と膝をみぞおちの前でタッチさせます。この時、脊柱を丸めて屈曲させます。
手と膝・つま先で支持をしていますが、上肢と下肢、体幹が運動している中で肩甲帯や体幹、股関節での支持性を高めていくことになります。
左右10回を目標に、運動時に息を吐きながらやりましょう。
【最後に…】
ご紹介したエクササイズは、「動くための基盤」となるもので、「呼吸」を大切にしています。
高負荷なトレーニングでは、息を止めて行う場合もありますが、ここでは「呼吸と動き」を促通しながら行うことを大前提としています。
呼吸がしっかりできていないと体幹はうまく使えません。
胸式および腹式呼吸による胸郭の動きを出しながら、腹部による安定性を高めます。
まずは、呼吸を止めないで行うことを意識してトライしてみてください。