臨床実践シリーズ
教科書にない敏腕PTのテクニック
『スポーツ傷害膝の理学療法』
の
「運動連鎖の観点から膝関節機能改善をねらう」
を執筆させていただきました。
臨床実践 スポーツ傷害膝の理学療法 | 株式会社文光堂 (bunkodo.co.jp)
「運動連鎖」がキーワードとなっており、身体各部位の
●骨・関節運動に伴う膝関節への影響
●筋膜などの軟部組織の運動性の変化による膝関節への影響
についてを臨床経験から積み上げてきた私独自の考え方についてご紹介させていただきました。
その中で、やはり軟部組織のmobilityと骨・関節運動を切り離して考えることは困難であり、両者の関係性を十分に分析した上での介入が重要となります。
また、トレーニングによる「絶対的な筋力アップ」に重要視せず、あくまでも
✅膝関節に加わる過度な力学的ストレス集中をどうやって回避するのか
に焦点を当てています。
勿論、膝関節周囲の筋力低下があればそれは改善すべき問題ですが、痛みや筋力低下を引き起こしている要因がなんであるのかを明確にしないと本当の意味での改善につながりません。
例えば、歩行時に膝関節が痛む場合、走行時には更にストレスがかかることが予測されます。
そこで、まずは歩行での痛みを改善することが先決となります。
歩行のどのタイミングで膝関節どこに痛みを感じるのか、そこをまずは確認します。
次に、痛みが発生する組織学的な部位を限局化します。
そして、その組織にどのような力学的ストレスが加わっていいるのか、どの種類のストレスで痛みが出ているのかを明確にします。
ここまでは、局所症状を見ていく上で欠かせない「局所の機能評価」となります。
ここからが今回の執筆内容になっており、臨床上、“理学療法士の腕の見せどころ”であり、理学療法士が最もその専門職としての特性を出すべき部分であると思っています。
✅ 姿勢・動作から膝関節構成体にかかる力学的ストレスを推察する
✅ 膝関節機能以外の身体機能が引き起こす力学的ストレスの要因を探る
特に隣接関節である
☑ 足関節・足部
☑ 股関節
は重要であることは言うまでもないですが、特に重要であるのは
☑ 脊柱・胸郭機能
であったりします。
十分な内容ではありませんが、患者様を診させていただく上で、必ず押さえておきたい理学療法の一部をまとめさせていただきました。
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今回このような機会をいただきました監修の松尾善美先生、そしてご依頼いただいた編集の橋本雅至先生に改めて御礼申し上げるとともに、多くのセラピストに届き、少しでも多くのお困りの方の笑顔へと還元いただけることを願っております。
しかしながら、まだまだ私も力不足ですので、更にクオリティの高いサービスを提供し、その経験をアウトプットできるよう努めて参りたいと思っています。
最後に、毎回ですが文章量が非常に多くなってしまい、出版社の文光堂の担当者様にはご面倒をおかけしてしまいました。
あらためて、御礼申し上げます。
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アイソウルワークス
理学療法士
伊佐地 弘基